先日、新宿からバスに乗った時のことです。「動く書斎」として、私はいつものように講義の下準備をしていたのですが、たまたま隣り合った男性と、ふとしたことから世間話が始まりました。
年齢は、私よりちょっと下の75歳。仕事はすでにリタイアされて、年金生活だということです。毎月の収入は、その方が47、8万円。奥さんが、その半分ほど。
持ち家の二人暮らしなら十分過ぎる金額で、「使い切れません」と優雅なことをおっしゃいます。
お金に余裕があるのでしょう、大好きだとおっしゃるパチンコに朝から出かけることも多いそうなのですが、「最近、妙な具合になりまして・・・」と相談を持ちかけられました。
よく行く店で顔馴染みになった30代後半から40代前半の女性。
パチンコの休憩時間に、喫茶店に誘われたり、お昼ごはんをご馳走してあげたりしているうちに親しくなり、娘のような感覚で付き合っていたところ、「10万円、貸していただけませんか?」と頼まれた。
お金には困っていないこのお方、あまり深く考えることもなく、二つ返事で貸してあげたそうなのだが、一向に返してくれる気配がない。
そして今度は、「それ、とてもステキですね。少しの間、貸していただけませんか?」と、腕時計を持って行かれた。結構なお値段の物らしいのだが、「男物なのに、一体どうするのでしょう?」と、今更のように私に尋ねて来たので、不躾かと思いつつ、「セックス抜きですか?」と訊いたところ、神妙な顔つきで「あたりまえです」。
ご本人もちょっとおかしいと気づき始めているようなので、私もそれ以上は掘り下げませんでした。
夢を、絶対実現!!
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