先月、個性派女優の樹木希林さんが、亡くなった。享年75歳である。

男性の私から見て、失礼であるが、決して「美人」という言葉が似合う方ではなかった。彼女が亡くなってからテレビで、追悼番組があったので見てみた。

「全身がん」を公表後、実に精力的に仕事をこなしている姿が印象的であった。

女優さんは美しいことが1番であるが、晩年の彼女の作品を見て、私は、一人の人として、内面から出る「美しさ」を感じた。「神々しさ」、「軽やかさ」、そして、「すごみ」が溢れている。

生前、あまり関心がなかった私であるが、役者の仕事を全うされた姿に深く感銘を受けた。75歳・・・同世代である。さみしさを感じている。

以前のブログにも書いたことだが、この年齢になると、死は身近なものとなり、最期から現在を眺めていたりする。しかし、感傷的であるだけでは、許されないだろう。

樹木希林さんは、自らの死と向き合いながら、自らの仕事を最後まで続けられた。私も、そのようにありたいと願い、日々、努力している。

何事においても納期を求める私は、自分の生涯の納期を99歳と設定している。今、77歳だから、22年もある。今、生まれたとするならば、大学を卒業するまでの年月が残されているのだ。

ぼんやりしていれば、あっという間のことかもしれない。しかし、 目標を定めて、成すべく精進するには、十分な時間である。幸いにして、私は元気だ。やるべき仕事と勉強が待っている。

老いにかまけている暇はない。

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