予備試験の勉強をしている都下に住むA子さん（58）のご主人は、昨年、会社を65歳で定年退職された。彼女は、専業主婦の受験生だ。

ご主人は、外出することが好きな人らしい。高校時代の友達、大学時代の友達、会社関係の友達・・・

いろいろな人たちと食事会、旅行、花見、BBQと盛りだくさんな内容だ。

先日、彼女が私の「個別指導」を受けにやってきた。最近、少し疲れている様子だ。勉強後の雑談時に

「先生、定年退職した人は遊び過ぎだと感じます。主人もそうですが、彼のお友達も皆さん同じです。私、信じられません。今まで、一生懸命働いてみえた人たちだから、定年後は自由に好きなことをされていいと思うのですが、生涯現役の方がいいです」。

切実と話してくれた。確かに・・・私も、彼女と同感だ。

もっとも、日本人は遊び下手とも言われる。バカンス（長期休暇）が定着していないせいもあるかもしれない。

特に男性の場合、定年後、何をしていいかわからず、家でポカンとしている人も多いと聞く。それに比べたら、ドンドン遊びに出かける方がまだいいだろう。

ボケ防止になるし、お金を使うことも社会参加の1つである。

要は、バランスにあるのではないか。現役時代、仕事:遊び＝「9:1」だったとしたら、いきなり「0:10」にするのではなく、「3:7」とか「5:5」にするとか。

ボランティアを加えて、仕事:ボランティア:遊び＝「3:4:3」といった手もある。そうそう、奥さんは家事を期待しているかもしれませんね。

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