夢を抱いて、実現する君よ!今日は、平川先生の小論文講座27をお届けします!
[今回の過去問]
「杏林大学医学部(センター利用、2008年度)
『あなたが考える良い医師とは』について、述べなさい」(800字以内。60分)
[第27回]
前回、小論文は、個人の意見・気持ちを述べた感想文でなく、短くとも論文であると、お教えしました。したがって、読み手に,論理の筋がしっかり分かるように書く必要があり、そのためには、言葉の定義が大切であることをお伝えしました。
今回は、設問に沿って、「良い医師」の定義から始めていきます。
「良い医師」とは
平川先生:「では、早速考えていきましょう。スク男君、『良い医師』の定義について、君はどう思う」
スク男:「うーん、なんだろう。『良い』とあるのだから、それは、患者から見て,信頼できる医者だということです。自分の命を託せるような人だということだと、思います」
平川先生:「では、次に命を任せられるような医師とは,どのような人だろう」
スク男:「人間的に誠実で、信頼して相談できる人のことをいう、と考えます」
平川先生:「うん、確かにそうだね。しかし、信頼できるだけでは、ただの良い人に終わらないだろうか。まず、医者である以上、医療のプロであることが前提ではないかな」
スク男:「そうか、ただ信頼できるだけではだめなんだ」
平川先生:「そう、出題者は大学・医学部の先生だよ。君が、プロとして一人前になる視点から、問題を出していると思って考えてみて。近所にいる良い人の話ではないんだ。プロの医師として、『良い』とは、どういう資質を求められるか、という点から考えてみよう」
スク男:「そうか、プロになるのか……。
そうですね。プロフェッショナルとしての医者になる、という視点から考えれば、『良い医師』とは、まずは、医療の専門家であることが必須ですね。だから、医者としての高度の専門的知識、技術があることが求められますね。
その上で、病気について信頼して相談ができる人のことをいう、と考えるべきですね。よく分かりました」
平川先生:「まとめると、『良い医師』とは、医療の専門家で高度の知見があり、病気について信頼して相談できる人のことをいう、という定義ができたね。
答案を書くには、こうした思考の整理が大事なんだ。考えを1つ1つ整理していくことが、欠かせないんだよ。
では、このあとに考えるべきことは何だろう」
スク男:「まず、専門家として高度の知見があるとは,どういうことを意味するか検討する必要があります。
そこで、医療のプロである以上、医師としての高度の専門性を維持し、発展させていくことを、絶えず心がけることを指すと,思います。
次に、患者から信頼されることが不可欠だから、信頼されるためには具体的には、医者はどのようなことを心がけ努力すればいいのか、考察することが大事だと思います」
平川先生:「そうだね、よく考えました。定義から、1つ1つの事柄を踏まえていく。論理的に、道筋を追うということです。
では、君が言ってくれた2つの点について、具体的には,どのようなことが求められるかについては、次回議論しましょう。お楽しみに」
【合格する小論文のヒント】
「定義を踏まえて、述べるべき事柄を整理する」
今回のように、定義を考え、それに基づき論ずべき事柄を整理することを「答案構成」といいます。最初の頃は、時間がかかります。しかし、何事も慣れです。始めは,長い時間費やしても、答案構成はしっかりやりましょう。回を重ねるうちに,短時間でできるようになります。
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