受験生に送る言葉

平川先生の小論文講座48―産業医科大学(医学部医学科)2011年度―

夢を抱いて、実現する君よ!今日は、平川先生の小論文講座48をお届けします!

[今回の過去問]
産業医科大学(医学部医学科)2011年度 目標60分
次の文章の冒頭は、ある産婦人科開業医から著者への相談です。それに続く著者の文章を読んで、下記の設問に答えなさい。
長年診察している患者から「先生の説明には情がこもっていない」と言われました。
数週間前に彼女の親友が亡くなったことが関係しているかもしれません。どのように
慰めの言葉をかければよかったのでしょうか?(60代。婦人科開業医)
(中略)
患者が「情がこもっていない」と言うに至った事情が、どうにものみ込めなかった私は、直接彼女から話しを聞くことにしました。
彼女の話によれば、亡くなった親友は2歳年上で、とても頼りにしていたそうです。
その親友が、乳癌の再発のため、治療もむなしく亡くなってしまいました。
親友の死に深く落ち込み、生きる気力まで失いかけたちょうどその頃、彼女は新聞でホルモン補充療法のリスクについての記事を読みました。「自分も10年近くホルモン補充療法を受けているから、乳癌になるかもしれない」と不安になり、その婦人科開業医を訪ねたのでした。
彼女はその婦人科医師に、親友が乳癌で亡くなったことや、ホルモン補充療法を続けている自分も乳癌になりはしないか心配だということを、遠慮がちに話しました。主治医であるその婦人科医師が気を悪くしないように、彼女なりに気を使って、おそるおそる切り出したのです。
ところが、その婦人科医師は、話 を最後まで聞くか聞かないかのタイミングで、「何を言っているのですか、ホルモン補充療法で乳癌になるなんて、1年当たり100人に1人もいません。交通事故のようなものですよ」と即答しました。
(中略)
彼女は、その婦人科医師の本性は「冷たい」と直感的に感じました。そして、これまでその婦人科医師の下でホルモン補充療法を続けてきたけれど、病院を変えた方がよいのではないかとまで思うようになったそうです。(佐藤綾子「医師のためのパフォーマンス学入門」、『日経メディカル』日経BP社、2010年6月号、146-147頁より抜粋、1部改変)
〈設問〉 この婦人科医師のどのような行動に問題があったのでしょうか。また、どのようにこの患者さんに接するべきだったのでしょうか。あなたの考えを600字以内で述べな
さい。

[第48回]

スク男君は、私立大学・医学部に合格、国公立の医学部も無事済ませた様です。A子さんは、残念ながらうまくいかなかったということです。
ちょっとおやすみして、と言いたいところですが、一旦医学部受験を決めた以上、先手必勝!一刻も早い再スタートを切るべきです。
ということで、今回はスク男君はお休み。受講生はA子さん1人です。さあ、始まります。

「先手必勝。本当の休日は受かってから」


▼平川先生「国立大学の2次試験はどうでした。持っている力を発揮できたでしょ
うか。(落ち込んでいるA子さんを見る)
どうやらうまくいかなかったようですね。
いつまでも過ぎたことを悔やんでも仕方ありません。結果が出ない
のには、理由があります。その分析をして、合理的な勉強方法を取れ
ば必ず合格します。一緒に、頑張りましょう」

A子「はい、ありがとうございます。勉強不足でした。特に、英語、数学等の
学校で普段やっている  科目は、そこそこでした。予想外にできなかったのが、
小論文です。設問は、この講座で指導していただいた過去問と同様に、
課題文を読み、要約する問題、それに対する自己の見解等
と同じような問題でした。でも実際に出題された課題文は、
予想外に長くて、時間内にまとめ上げるのに精一杯でした。
要約文に対する自己の見解を書くことまでの十分な答案構成は、できませんでした」

平川先生「原因が分かっているなら、大丈夫です。改善すれば、済むことです。
A子さんの場合は、練習不足が主な原因でしょう。この1年しっかりやれ
ば、大丈夫ですよ。
それでは、早速始めましょう。先ずは、設問を読みましょうか」

A子「えっ、課題文からではないのですか」

平川先生「そうですよ。設問からです。前回も、前々回も設問から読んでいたけれ
ど、気づかなかったかな」


A子「ごめんなさい。私、全然気づいていませんでした。設問からって、どんな意
味があるのですか」

平川先生「さあ、どんな意味でしょうか。考えてみましょう。
それでは、お聞きしますが、医学部で小論文が出題されるのは、なぜ
でしょうか。数学や英語 そして理系の科目だけで十分ではないでしょか。
わざわざ、採点にも手間 暇がかかる小論文をどうして、入試科目にする
のでしょう?」

A子「うーん、分かりません。考えたこともありませんでした」

平川先生「そうですか。でも、医学部の先生方は皆優秀な方ばかりです。思いつき
で、小論文を受験科目にするわけはありません。その目的というのは、受
験生の論理的思考力、多面的な視点に立てる柔軟な発想力の有無を見てい
るのですよ」

A子「ああ、そういうことで課題文を読ませて要約をやり、見解を述べさせたりし
ているのですか。また、愛知医科大学のような一見風変わりな問題が出題され
るのですね。だから、出題意図をつかむという意味で、設問から読むことが大
事なんですね」

平川先生「そうです。ですから、小論文は、侮れないのですよ」

A子「そうか、先生からは怒られるかもしれませんが、『作文』の延長のように考
えていました。でも、重要な科目なんですね」


平川先生「そうですよ。国が2020年の入試改革の中心に記述問題の重視を挙げて
いるのも、論理的思考力を養うという理由からです。
では、小論を書く意義が分かったところで、今回の問題の検討に入
ていきましょう、と言いたいところですが時間がきました。今回は、
基本に戻って何のために小論文の試験が行われるかについて考えました
次回から、本格的に始めます。
ただし、1つだけ課題を出しておきます。
A子さん、今回から取り組む産業医科大学〈医学部医学科)の問題の
出題意図は何でしょうか。考えておいてください」

A子「はい、分かりました」

平川先生「後期試験を受験される、皆さんにお伝えすることがあります。
皆さんにとっては、医学部・入試はまだ終わってはいません。
これからが戦です。
スクール東京では、当スクールの成川豊彦先生による『小論文の最終
チェック』の特別講義をyoutubeで映像配信しています。受講料は無料
です。
直前の復習に活用してください。 」

平川先生「では、A子さん、合格を目指して頑張りましょう」

A子「はい、よろしくご指導をお願いします。今日はありがとうございました」

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「小論文・試験のねらい」
小論文の勉強をするとき大事なことは、何のために医学部・入試に小論文試験があるか、ということです。国語の代わり。確かに、その面は否定できません。しかし、1番の目的は、受験生の対応力、コミュニケーション能力等論理的な思考力を試すためにあるのです。論理的な考え方といっても、難しく考える必要はありません。1つ1つ、筋道を立てて考え、それを表現する力がありさえすればよいのです。
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