
夢を抱いて、実現する君よ!今日は、平川先生の小論文講座38をお届けします!
[今回の過去問]
近畿大学医学部(平成21年度 後期試験)
論題 「医療崩壊の社会構造と解決策」(40分 400字以内)
[第38回]
前回は、「医療の崩壊」は、「医師の都市への偏在」ということから、まず量の問題が指摘できること。次に、産科・小児科医の減少に見られる質の上での「偏在」が問題となることが指摘されました。
今回は、答案構成の大きな柱ができたことを踏まえて、質の面をもう少し議論します。
「医療崩壊の原因を考える」
▼平川先生「医療崩壊とは、地域の医療体制が安定的・継続的に
成立しなくなることをいいます。
前回、議論したように社会構造上の問題としては、
量的側面と質的側面が課題となります。
量的側面では、都市と地方の医師の偏在が挙げられます。
質的側面は何を検討すべきでしょうか」
スク男 「前回出ていたのは、産科・小児科を専門とする医師が少ないことです。
そのため、十分な医療サービスが受けられないということが、指摘されました。」
▼平川先生「そうでしたね。医療の側からは、やはり専門医の偏在が大きいでしょう。
でも、医療崩壊は、治療をする側だけの問題ではありません。
患者の側からも考えてみましょう。何か課題はないでしょうか」
スク男 「そうですね、うーん。(頭を抱えて、考え込む)よい考えが、浮かびません」
平川先生「社会常識で考えましょう。スク男君も、一度は聞いたことがあると思いますよ」
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スク男「患者の側ですよね。あーそうか、モンスター・クレーマーの話ですね。
モンスター・クレーマーとは、言いがかりとしかいえないようなことで、
文句をつけ、治療代を踏み倒した上、
法外な慰謝料を請求する患者のことをいいます。
そうか、一部患者の過剰な要求により、
十分なサービスが提供されないことが、指摘されますね」
平川先生「なるほど、いい問題提起です。他にはどうですか?」
スク男「他ですか。そうですね、
医療ミスに対する訴訟が多発したら、現場が萎縮しますね。
後で責任を問われるのを避けようと、面的な治療ばかりになります。
質的偏在の問題と指摘できます」
平川先生「その通りです。さて、量と質の2つの面での医療崩壊の
社会構造の課題が明らかになったようです」
スク男「はい、先生との議論で、随分整理されました。
それにしても、医療の現場って、大変だなあ。
一生懸命やっても文句を言われるなんて」
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平川先生「そうですね。しかし、患者は命を担当医に託しているのです。
モンスター・クレーマーは論外ですが、医師に高度の要求がなされるのは、
仕方ありません。
さて、次回は、この答案構成を踏まえ、解決策を考えましょう。
その後で、答案作成をしてもらいます」
スク男 「はい、分かりました」
平川先生 「小論文の勉強を通して、医者になるとはどんなことか、よく分かります。
それでも、なりたい人だけが医の道を歩むのです。
来年の医学部・合格を勝ち取るために、あと少しだけ頑張りましょう。
来週をお楽しみに」
【合格する小論文のヒント】
「記憶に頼らず、社会常識で考える」
塾・予備校によっては、「典型論点を丸覚えすれば、小論文対策は万全」と、指導するところもあるとか。しかし、医学部入試・不正事件が世間を賑わせている現在、大学側も、今まで以上に公正・厳格な審査をすることが予想されます。記憶だけを吐き出すような、いい加減な小論文対策は、もう通じません。
だからといって、難しく考える必要はありません。
各大学・医学部が求めるのは、社会常識を持って論理的に考え、判断できる人です。
社会通念と論理的思考力を、さらに付けていきましょう。
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