受験生に送る言葉

平川先生の小論文講座⑦



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夢を抱いて、実現する君よ!

本日は、平川先生の小論文講座第7回目をお届けします!

[設問]
杏林大学医学部(センター利用、2008年度)
「あなたが考える良い医師とは」について、述べなさい。(800字以内。60分)

[これまでの話]
前回は、まずは、「答案構成」をして、きちんと論理を踏むことが大事だということを学びました。
さあ、今回は、いよいよ全体を書き上げます。

[今回(7回目)] 「分からなくなったら、問題文に戻る」

A君が、答案を書き始めました。
60分たちました。

A君「先生、出来ました。添削をお願いします」

平川先生「どれどれ、拝見しましょうか」

以下が、A君の答案です。

1、はじめに
良い医師とは、人名の尊重を理念として、総合医療を目指しながら患者の傷病を診察し、治療することを職業とする人をいう。総合医療とは、人を体全体としてとらえ、健康にする医療をいう。そのためには、医師自身が高度の専門性と、コミニュケーション能力をもつことが、求められる。
2、高度の専門性とコミュニケーション能力
総合医療では、高水準の専門性が要求される。医師が、医療における基礎的な知見を基に、IT,AI等を活用し、最先端医療に基づく治療をする。ここで、基礎的知見とは、医療における基本的な知識、経験等をいう。これを基に、がん治療や遺伝子治療等の先端医療に対する理解を深め、技術を習得する。そのために、他の医師との勉強会、大学病院や大学院での共同研究をしたり、医療スタッフとの学習会をもつことが求められる。さらに、医学に関する国際的な研鑽を積み、絶えず高度な専門性を維持、発展させることに努める。
次に、医師は患者から命を託されている者として、また、医療チームの責任者として、コミニュケーション能力が求められる。
まず、診断において、医師は、適正な治療のために症状、病気の原因を正しく把握しなければならない。それには、「この医師なら、任せられる」とういう信頼関係が前提である。病人に対する声かけも、「患者の命を救うのだ」という心の底から発露するものであるべきだ。
そして、スタッフ責任者として、メンバーとの積極的な意見交換をする。意思疎通があってこそ、適切な対応ができるからだ。(636字)[注、後の分は、次回以降に続く]

平川先生「『良い医師』の定義から始まり、そのための高度の専門性、コミュニケーション能力、それぞれについて、それなりにかいてあります。でも、もう一つまとまりに欠けますね。字数も少し足りません。後、何が必要でしょうか」

A君「何だろう、ちゃんと書けたと思ったのに。うーん、分かりません。
こんな調子で良いのだろうか。自信なくしたな」

平川先生「分からなくなったら、問題文に戻ろう。
設問は、『あなたの考える、良い医師とは』とある。単に、一般的な意見を聞いているのではない。出題者は、受験生が、目指すべきと考える医者の姿を聞いているんだ。
だから、項目を羅列して書くだけではなく、最後に「まとめ」を書き、理想を達成するためには何が必要か、『あなたの考え』を述べるべきだね。

小論文の勉強は、始まったばかり。一度に、完成出来なくても気にしない。
時間がかかっても、出題の狙いをつかみ、筋道の通った文章を書くことの方が、大事だ。
少し、整理して次回には、完成させよう。お楽しみに」

[本日の講義のポイント]  「急がば回れ」
答案作成は、勉強を始めたばかりの時期は、完成になるまで、結構、時間がかかるものです。焦る必要はありません。何回も書き直す中で、出題の真意がより深く分かり、ポイントを突いた無駄のない記述になります。論理がすっきりとなってきます。本番での力に直結します。
「急がば回れ」で行きましょう。

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