新聞やテレビなどのマスコミが、「ワーキング・プア」を盛んに取り上げるたび、わしはごく軽い調子で反発を覚えてきた。なぜなら、経営的な観点からすれば、毎年何十万件もの自営業や中小企業が倒産や廃業をしているのだ。働いても働いてもやっていけない人々は、自由主義社会では当然のように、いわば前提として、存在するのである。
勘違いしてはいけないのは、「儲かる仕事がある」と思い込んでいることだ。これは、悪い意味でのサラリーマン根性の変形に過ぎない。正しくは、「儲かる仕事はない。しかし、儲ける人がいる」。この現実感覚を身につけない限り、「ワーキング・プア」を巡る議論は虚しく空回りするだけだし、よりよい社会構造への変革も期待できないだろう。
<人生一本勝負!>
Q:今年1年かけて、転職の準備をします。なにかアドバイスを一言お願いします。(神奈川県Mさん)
A:最後の最後まで、今の仕事の手は抜くな!