2011年11月9日夕、日刊ゲンダイの記者から電話があった。プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新監督になった栗山英樹氏(50歳)の対話路線についてどう思うか、というインタビューである。栗山氏は同日、2年契約、年俸7千万円で正式に就任した。
栗山氏はプロでの監督・コーチの経験がない。現役時代の実績も、他選手に比べて、乏しい。通算7年で336安打、打率.279、7本塁打、67打点。実績不足を補うために選手との対話路線に出たという。
選手としての成績が「パッ」としないということは、野球人の「基礎力」がないことを意味する。コーチもやったことがないということは、指導者としての経験という、「基礎力」もないことを意味する。勝負ごとに限らず、何事にも「基礎力」がない者には、勝利(合格・成功)はない。来年、日本ハムが優勝する確率は、0.1パーセントである。
彼には、野球の指導者としての下積みの修業が必要だ。3~5年、コーチをやってから、監督になっても遅くない。
取材記者の鋭い質問に、「スクール東京」名誉顧問という肩書で、わしは次のように答えた(紙面は、日刊ゲンダイ2011年・平成23年・11月10日付35面)。
「口で言うほど簡単なものではありません。早ければ3か月以内でチーム崩壊の恐れがある」「一般社会でもそうですが、通常は実績や経験のある人物が組織の上にいるのが理想であり基本です。そのほうが、下の人間はついていきやすいからです。実績のない栗山さんはそもそもハンディがある。特にプロ野球というのは実績重視、結果重視が顕著な世界。栗山さんに求められるのは対話よりまず指導力です。その指導力を選手が見限れば、いくら対話をしても選手は聞く耳を持たない。恐らく若手や新人、裏方さんは最初こそ対話に応じると思いますが、指導力が伴わなければ一斉にバカにし始める。ベテランも最初は大人の対応で静観するでしょうが、時間とともに対話どころか相手にしなくなるでしょう」
なお、本日午前4時更新の「司法試験(新司法試験)・予備試験ブログ」は、司法試験(新司法試験)・予備試験の受験生以外の方々にも参考になるので、是非ご覧いただきたい。
【合格一本勝負】
Q:今、私は、部長からパワ・ハラに遭っています。この数日、仕事を一切、与えてくれません(商社サラリーマン・東京都Nさん)
A:その部長を、迫力で実績で、「かまし上げる」。それでもダメなら、わしのところへどうぞ。
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